売り出し価格は、物件売価において最も重要なポイントの一つになります。
最初の売り出し価格が適正かどうかが、早く高く売るためのポイントとなるからです。
この記事では価格についての注意点について解説します。
相場を超えた売り出し価格は損をする可能性が高くなる
複数の不動産エージェントに査定を依頼するときに、よく起こりがちなのが「高すぎる査定価格」による媒介取得です。
これは複数の不動産エージェントに依頼するときだけでなく、一括売却査定サイトなどを利用した時にも頻発します。
査定依頼を受けた不動産エージェントや不動産会社は、ひとまず媒介契約を締結することがゴールとなります。
そうすると、なるべく高い査定価格を出して、媒介契約を取得しようとすることを考えます。
この高い査定価格を鵜呑みにしてしまい、相場よりも明らかに高い価格で売りに出してしまうとどうなるか？
そのような物件は、問い合わせも少なく、販売期間が長期化しやすくなります。
販売期間が長期化すると、購入希望者は「ずっと売りに出ている物件だな」と認識します。
そして「何か問題があるのかな？」という認識をします。
販売期間が長期化すると、徐々に値段を下げていきますが、それも購入希望者はよく見ています。
そして「まだ安くなるのではないか」と考えるようになります。
このような状況に陥ると、販売期間が長くなるだけでなく、最終的に足元を見られて大きな価格交渉が入って相場よりも安い価格で売れるということも実際に売買の現場ではよく見かけます。
戦略的にあえて高く価格設定をすること自体は問題ありませんが、ただ単により高い査定価格だけで、どの不動産エージェントに任せるかを決めてしまうと、このようなリスクがあることを覚えておきましょう。
価格査定を受けるときは、なるべく自身でも周辺の販売状況を確認して、ある程度の価格感を持つことがポイントになります。
また査定価格の根拠をしっかり確認するようにしましょう。
物件情報サイトで検索される条件を考慮しよう
購入者は物件情報サイトで物件情報を検索するときに、価格条件も設定します。
価格条件は500万円単位となっていることが多いので、例えば5,000万円で売りに出す時、5,050万円で売りに出すのか、4,980万円で売りに出すのかで、検索される件数は大きく変わります。
このような特性も覚えておくと良いでしょう。
少しでも早く高く売るために
少しでも早く高く売るためには、最初の売り出し価格が何よりも大切になります。
販売期間も人によって長く取れる方もいれば、そうでない方もいます。
また相場や周辺の売出状況によっても正解は変わります。
不動産エージェントに査定を依頼する際は、このあたりの戦略性がどれだけしっかりしているかを考慮するようにしましょう。
